避妊に失敗した?避妊したのに妊娠したかも…
妊娠を望んでいない場合、性行為をする際には適切な避妊方法を選択する必要がありますが、中には「コンドームが破れてしまった」「ピルを飲み忘れた」など避妊に失敗してしまう例もあります。
今回は六本木ヒルズクリニックの産婦人科医・一倉絵莉子先生の監修のもと、よくある避妊の失敗例や対処法をご紹介します。
失敗例1:ゴムの使い方が間違っている
コンドームの避妊の失敗率は、実は3~14%ともいわれており、とても高いです。コンドームが100%安心ではないのでしょうか? それはコンドームの間違った使い方に原因があります。
コンドームでの避妊の失敗例
- ●射精時にだけコンドームを使用していた
- ●コンドームの「表裏」を間違えて外れた
- ●コンドーム内に空気が入って脱落した
- ●装着時に、爪などで傷をつけて破けた
途中でコンドームが外れてしまい、膣の中に精子が出てしまったときなど、『どうしよう…妊娠したかも?』と心配になってしまうでしょう。
焦ってしまう気持ちもわかりますが、外れた、破れた=避妊に失敗して妊娠してしまった…とは限りません。まずは冷静になって、パートナーに心配なことを打ち明けてください。
失敗例2:ピルを飲み忘れる
ピル(経口避妊薬)は、飲み忘れなく正しく服用すれば、99.7%もの避妊効果がありますが、注意しなければならないのは、ピルは1日でも飲み忘れると、避妊効果がなくなります。
ピルを飲んでいての失敗例として多いのが飲み忘れていて性行為をした場合です。もし12時間を過ぎた場合は、飲み忘れたピルを服用したうえで、念のためにほかの避妊法を併用する方がいいでしょう。
ピルの効き目は24時間だけです。万が一、飲み忘れてしまったら、飲まなければならなかった時間から12時間経っていない場合は、すぐに飲み忘れたピルを服用し、次の日も通常通り服用してください。2日以上たった場合は、ピルを飲むのを止めて、避妊を必ずするようにしましょう。
間違った方法では避妊に失敗する!
「ちゃんと避妊をしていたのに妊娠してしまった」という理由が分からない失敗例の場合もあります。この避妊を失敗した方は、実はその選択した避妊方法自体が間違っていたのかもしれません。
女性ができる手軽な避妊方法と言えば、コンドームの正しい使い方をマスターし、彼に協力してもらうことです。しかし中には「彼がどうしてもコンドームを使用できない」という場合もあるかと思います。その場合は、もちろん他の避妊方法をとることも出来ます。
しかし、その時「間違った避妊方法」を知らずに選んでしまって、避妊に失敗して望まない妊娠をしてしまう場合があります。
間違った避妊方法
例えば、下記の方法を「確実な避妊方法」だと考えている方もいらっしゃいますが、実際には有効な避妊方法であるとは言えません。
確実性の低い避妊方法
- ●膣外射精(外出し)
- ●オギノ式(周期法避妊)
- ●基礎体温法避妊
- ●膣洗浄(ビデ)
それでは、なぜ上記が確実性が低い避妊方法といわれているかについて、失敗例なども見て、一つ一つ説明していきましょう。
避妊したのに妊娠した?実は間違っている「避妊方法」

(1)膣外射精(外出し)
危険度:★★★★☆
コンドームの正しい着け方のページで、カウパー腺液にも精子が含まれていることを説明しましたが、射精だけを体外で行っても精子は子宮に到達する可能性があります。
射精のみ膣外やコンドーム内で行っても妊娠の可能性があるのですから、射精の直前まで体内に入っていればより望まない妊娠の危険は高いと言えるでしょう。
それに彼を信頼して膣外射精(中出し)の約束をしても、成功するかどうかは分かりません。うっかり我慢できずに、膣内で射精してしまう危険性もあるのです。
ここで「半分中に出てしまった」等自己申告してくれるのであれば、緊急避妊などの方法を取ることができるのでまだいいでしょう。
場合によっては、いくらか膣内で射精してしまったにもかかわらず、「おそらく大丈夫だろう」と自己判断して黙っていることも出来てしまうのです。恐ろしいですよね。
膣外射精(中だし)は「信頼する」、「しない」という問題ではありません。
コンドームをつけずに性器を触れ合わせることを許可した時点で、妊娠の可能性はものすごく高まってしまうことを覚えておきましょう。
(2)オギノ式(周期法避妊)
危険度:★★★☆☆
オギノ式とは、女性の月経周期を計算した避妊方法です。次の月経開始予定日の15日前を排卵日と「仮定」して、妊娠しやすい時期に性行為を避ける、女性の月経周期を利用した避妊法の一つです。
「オギノ式」という言葉が分からなくても「安全日」という言葉にはピンと来る方も多いのではないでしょうか。
卵子は排卵から1~2日程度で受精能力を失うため、排卵3日後以降は妊娠の確率が低いとして、「安全日」と呼ばれているのです。これだけ聞くと、信憑性はかなり高いように思いますよね。
しかし排卵日は人それぞれですし、体調によっても変わります。
たとえ次の月経開始予定日の15日前+3日間を過ぎていたとしても、たまたま排卵日が遅れていれば妊娠する可能性は大いにありますし、同じように排卵が早くなってしまうこともあります。
なので、この「オギノ式(周期法避妊)」も確実な避妊方法とは言えないのです。また「生理中にセックスすると妊娠しない」、というのも間違いであることをしっかり覚えておきましょう。
(3)基礎体温法での避妊
危険度:★★★★☆
より確実に「排卵日」を知る方法として、基礎体温法が挙げられます。
これは毎日基礎体温を測ることによって排卵前の「低温期」から、排卵後の「高温期」の安全日の時期を知ることができるという方法です。
排卵日も自分の体の調子を知ることもできるので、基礎体温の計測はとてもおススメです。
しかしグラフがガタガタで排卵日を特定できないこともあるので、単体の避妊法としてはあまりおススメできません。
また、睡眠時間が短かった、計測直前に寝返りを沢山うってしまった、測定時間が一定でないということがあると基礎体温は高く計測されることがあります。これを排卵後だと勘違いしてしまった…というミスには、大いに注意する必要があります。
(4)膣洗浄(ビデ)
危険度:★★★★★
膣洗浄(ビデ)は避妊方法として、ほぼ有効性がありません。というのも、精子の速さはなんと「秒速10メートル」とも言われているのです!
後から洗い流そうとしても、その頃には既に子宮内に到達してしまっているのです。もちろん精製水でなく、よく噂に聞く「コーラ」や「酢」でも結果は同じ。
膣を洗浄しても子宮内の精子を排出したり、殺すことは出来ません。男性の「洗えば大丈夫」という言葉を、くれぐれも信用しないようにしましょう。避妊に失敗した!セックス後の緊急避妊について

女性自身が正しい知識を持っていたとしても、男性側が間違った知識を持っていて、そのままセックスをしてしまった場合、とても不安になりますよね。そうでなくてもセックス中は何が起きてしまうかわかりません。
「彼と避妊せずにセックスしてしまった」「コンドームが破れて、膣内に精液が入ってしまった」
どんなに準備をしていても、これらのことが起きてしまう可能性だってあります。こんなアクシデントがあったとき、女性は妊娠していないように祈りながら生理予定日まで不安な日々を過ごすことしかできないのでしょうか?
答えは「NO」です。
他の事前避妊方法と同じく100%妊娠を阻止できるわけではありませんが、高い確率で避ける手段があります。その一つが「モーニングアフターピル」です。
一部では「緊急避妊ピル(事後ピル)」とも呼ばれるこの方法は、産婦人科でホルモンを調整する薬を処方してもらい、子宮内膜をはがして「受精卵」の「着床」を阻止する方法です。
24時間以内で約95%、25~48時間で約85%の妊娠が防げるといわれています。
この方法は、女性でも意外と知らない方が多いようです。もちろん1度に大量の女性ホルモンを取り入れるため、体への負担が大きいというリスクもあり、これは「最終手段」として以外におススメはできません。
しかし、「どうか妊娠していませんように」と祈るだけでなく、こういった方法があるということは覚えておくことは知識として必要です。
体の負担を避けるためにも、セックス前に確実な避妊知識を!
避妊を失敗する事例や間違った避妊の知識が沢山あることはお分かりいただけたでしょうか?危険なセックスをした後でも避妊をする方法はありますが、妊娠のリスクも体への負担もとても大きいのです。
とはいえ必要以上におびえて、「セックスはしない!」と彼の愛情表現をはねつけるのも二人にとって幸せな選択であるとは言えません。
避妊は2つ以上の方法を組み合わせることで、より望まない妊娠を避ける確率を高めることが出来ます。
避妊の知識をしっかりとつけて、互いの気持ちを大切にしながら、素敵なラブタイムを過ごしてくださいね。
モーニングアフターピルについてSNSでチェック
緊急避妊薬「モーニングアフターピル」が
— ラブコスメ®公式 (@lcstaff) October 8, 2020
来年、薬局で購入できるようになるという
ニュースが入りました。
あくまでも「最終手段」として、
望まない妊娠を防ぐ手立てに
なればいいですね。
▼モーニングアフターピルとは?https://t.co/RGEchz0gwW#ラブコスメ #モーニングアフターピル pic.twitter.com/y1E7ZlQ8Tp
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日本大学医学部卒業。川口市立医療センター、北里大学メディカルセンター産婦人科で臨床経験を積み、現在は六本木ヒルズクリニックにて診療を行っている。(日本産科婦人科学会専門医、日本女性医学学会会員)
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません

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