48手体位の１つである『立ち鼎（たちかなえ）』を知っていますか？鼎（かなえ）とは古代中国から祭事用に使われた鍋のことで、日本でもお寺の参道に大きな三つ足の鍋にたくさんのお線香が添えられているのを現代でも見ることができます。

48手の『立ち鼎（たちかなえ）』は文字通り立位で行う体位。男女が向かい合う姿勢から「対面立位」の一つでもあります。両足立ちの男性と片足立ちの女性が向かい合い、3本足になっているシルエットから立ち鼎と言われるようになったのでしょう。

『立ち鼎（たちかなえ）』は、立った状態でセックスをする立位の１つです。48手の立位には『うしろやぐら』とこの立ち鼎の2種があって、うしろやぐらが背面立位で立ち鼎が対面立位です。

立位といえば場所をとらず、狭い場所でもセックスが楽しめる体位。二人の求め合う気持ちが抑えきれず、焦燥感から場所を選ばずセックスをしてしまう。そんなシチュエーションに立ち鼎は重宝します。

洋画で男女が玄関に入るやいなや、激しくキスして、急かされているかのようにシャツやブラウスのボタンを解いていく、男性はベルトを緩めてズボンを下げて、女性のスカートの中に手を伸ばしたらショーツを脱がして、さっそく挿入。

こんなシーンを見たことありませんか？洋画のベタなラブシーンで行われているような、この体位こそが立ち鼎なんです。

立ったまま始まるラブタイムはベッドにはない魅力がたくさん。壁ドンから抱きしめあったり、濃厚なキスに発展すれば、その場でお互いを求め合うのは自然な成り行き。女性がしゃがめばフェラチオ、男性がしゃがめばクンニリングス。

早く一つになりたい！そんな気持ちを立ち鼎は叶えてくれます。

男女がお互いに向かい合って立った状態から、男性が女性の片足を持ち上げて、挿入すれば立ち鼎の姿勢になります。

片足を上げることで挿入とピストンがしやすくなり、奥まで挿入できるようになります。片足立ちになった女性は、両手を男性の首の後ろに回してバランスを取りましょう。男性は女性のヒザの裏を抱えるように持つと、持ちやすく姿勢を維持しやすくなるでしょう

女性を壁に押し付けるのも効果的。女性は体を壁に預けることでバランスが取りやすくなり、両手も自由になります。

男女が抱き合いながら挿入できるので、体の密着感が高く安心感や幸福感をたっぷり感じられるのも立ち鼎の特徴。

二人の顔の距離も限りなく0に近いので、挿入を楽しみながらお互いの恍惚の表情をじっくり見たり、熱いキスをしながらでも楽しめます。

男性は女性の胸が押し付けられるような格好になり、さらに興奮してしまうでしょう。

立ち鼎を始める前に、どこで立ち鼎をするのかはとても重要。二人とも立っている上に、女性は片足立ちなので足場の悪い場所や、滑りやすい床で立ち鼎をするのは危険です。

対面立位でのおすすめは女性を壁に押し当ててすると、二人とも姿勢が安定してピストンがしやすくなります。

立ち鼎をするということは、ベッドに行く時間すら惜しい状況なのでしょう。

女性は脱いだショーツを床などにおいておくか、上げた片足に引っ掛けておくと良いかも。垂れた愛液で下着が汚れてしまうかもしれません。

立ち鼎で挿入するには、男性が女性の片足をしっかり持ち上げて、足を開脚させます。次に男性は腰を落として、下から上へペニスを挿入するのがポイントです。

挿入の時だけ、女性は男性にしがみつくなら両ヒジを伸ばすか、壁にもたれかかるなら男性から少し距離を取ると膣口が男性側に傾くので挿入しやすくなります。

挿入がしにくいようであれば、女性がペニスを膣口まで誘導してサポートしてあげましょう。

男性は挿入の時と同じように下から上へ女性を突き上げるイメージでピストンすると、動きやすく深い挿入感も得られます。深い挿入感からポルチオへの刺激も。

女性が壁に寄りかかる姿勢なら、女性が自分で片足を持ち上げると男性の負担が軽くなって、より力強く素早いピストンが期待できます。

一方で、女性側の膣口の位置によっては、立ち鼎で動くときの角度に気を配る必要があるかもしれません。なぜなら、膣が上付きか下付きかどうかで、子宮への届きやすさが変わるからです。

「上付き」と「下付き」の判別方法が気になる方は、下記記事を参考にしてみてください。

下付きの膣、上付きの膣は位置や角度で判別できる！上つきか下つきかでイキやすい体位に違いも | 夜の保健室

立ち鼎をより情熱的に楽しむアレンジを紹介。

それは女性が男性の首の後ろで手を組み、両足を上げて男性のお尻の上あたりで足を組みます。ちょうど女性が男性に抱っこされる姿勢になり、男性は両手で女性のお尻を持って女性の体重を支えます。

女性を壁に押さえつければ男性も女性も負担が軽くなります。

ピストンのたびに女性の背中が壁に擦れるので、女性の場合は上着を着ていた方が良いでしょう。

姿勢としては立ち鼎ではありませんが、体を密着させて激しく交わる様子は情熱的で官能的です。

立ち鼎の愛撫はキスがメイン。そもそも二人の体は隙間なく密着しているので、体への愛撫はほとんどできません。男性が女性のお尻に手を回してマッサージするくらいしかできないでしょう。

とは言っても、ぴったり体を密着させた上で、キスする以上の愛撫があるでしょうか。すでに二人は幸福感、安心感、充実感、満足感、快感をシェアできているはず。

対面立位である立ち鼎は男女の身長差が大きすぎると、姿勢の維持が難しくなります。目安として身長差が20cm以上あると、男性が中腰の姿勢を維持しなければならず、男性に大きな負担がかかってしまいます。

また女性は片足立ちであることを男性は忘れてはいけません。

女性のバランスをとっているのは、男性ではなく女性自身です。

あまり激しすぎるピストンをしたり、前後にピストン運動をするとバランスを崩してしまい転倒する恐れが。

女性は快感が強すぎて立っていられなくなることもあるでしょう。そんな時は男性にきちんと伝えましょう。

女性にとって立ち鼎は男性の愛情をたっぷり感じながら、男性への愛情をしっかり育てることのできる体位。

それは他の体位に比べて、立ち鼎は体の密着感が抜群に良いから。挿入しながらのキスは、体だけではなく心も男性と一つになっていると思わせてくれるでしょう。

息もできないほどキスを奪い合うのもよし、思いっきり抱きついて男性の早まる鼓動を感じるのもよし。

立位でこれほど愛情交換がスムーズにできる体位は、立ち鼎を置いて他にはありません。

立ち鼎は立った男女がお互いに向き合って、男性が女性の片足を抱えつつ挿入する立位。女性が片足を上げることで挿入がしやすくなり、ピストンも容易になるので深い挿入感が楽しめます。

女性は男性の首の後ろで手を組んでバランスをとりますが、洋画にありがちな廊下で激しく求め合う男女を参考に、女性が壁にもたれかかって男性が攻める方法も。こうすれば女性がバランスをとりやすく、男性もピストン運動に集中できておすすめです。

そのまま女性が両足を男性の体に絡めて、抱っこの姿勢になればラブタイムをより情熱的に演出できます。

立ち鼎は体の密着度が高く、キスも思いのままにできる体位。手を使った愛撫は次の体位までお預けですが、男女が心を通わせるのに肌と肌、唇と唇を重ね合わせるだけで十分。言葉よりも正確に、そして深くその想いを感じ取ることができるのが対面立位である立ち鼎の魅力です。

男性は女性が片足立ちになっていることを忘れないで。フカフカのベッドの上や滑りやすい床の上で立ち鼎をするととても危険です。

もし二人とも足を滑らせて、女性が男性の下敷きになったら…もしテーブルの角に頭をぶつけたら…バランスを崩してしまわないように、女性自身は男性にしがみつき、男性はピストン運動を加減して安全に立ち鼎を楽しみましょう。

セックスは一種類の体位をずっとやり続けるだけでなく、複数組み合わせるとさらに満足度の高い時間が過ごせます。新しい体位にチャレンジするだけでなく、体位の順番を入れ替えたりの工夫もおすすめです。