セックス後で抱く「罪悪感」は、実は「羞恥心」?感情の正体と手放し方を解説

セックス後やオナニー後の罪悪感の理由は?その手放し方と対策

セックス・エッチの悩み

セックス後に罪悪感があるときの対処法は?「羞恥心」との違いについても紹介!

オナニー後に「また、してしまった…」と思ったことがありませんか。また、彼とのセックスした後に急に罪悪感を感じたり、自分だけオーガズムに達せず「私がイケないのは彼への好意が足りないからだ…」と感じたことはないでしょうか。

オナニーかセックスかを問わず、性行為の後に自分に罪悪感を抱いてしまう女性は一定数います。そもそも、どうして性行為後に罪悪感を抱いてしまうのか気になるところ。この記事では、セックスやオナニーなどの性行為の後になぜ罪悪感を抱くのかを解説していきます。エッチなことに罪悪感がある人は、ぜひ最後までご覧ください。

何となく感じるオナニーやセックス後の罪悪感に対して、どのように向き合うべきかの指針がわかります。

セックスやオナニーなど『性行為』に対する罪悪感はありますか?

罪悪感とは自分の言動に対して、「悪いことをした」「罪がある」と感じる気持ちのことです。あなたに罪悪感が湧くのは、どのような場面でしょうか?

深夜にカップ麺を食べてしまったときに感じる人もいるでしょう。一方で、イメチェン後の髪型があからさまにビミョーな同僚に対して、「素敵!」とお世辞を言ってしまったときという人もいるかもしれません。

一方でセックスやオナニーなどの性行為への罪悪感は、性行為に抵抗感を感じる「嫌悪感」や、相手にありのままを見せたり世間的に秘められるべきことをしている「羞恥心」ともまた違います。

挙げればキリがないですが、ここでは「性」に関する罪悪感に的を絞り、考察したいと思います。性に対する罪悪感にはいくつか種類があるので、まずはそれぞれの特徴を紹介いたします。

その(1)オナニー(自慰行為)への罪悪感

自慰行為に対して、罪悪感が湧く女性も少なからず存在します。たとえば、「一人でそういった行為をするのは、恥ずべきことだ」などと感じるようです。

ネックになっているのはおそらく、「一人で」という部分なのでしょう。男性との性行為で快感を得るのではなく、一人で行なっている自分に、なんともいえない後ろめたさを感じてしまうのかもしれません。

自慰行為と男女の性行為をいっしょくたに捉えるのではなく、別物と考えれば、罪悪感は手放せるはず。自慰行為は、男女間で行なわれる性行為の「代理」ではなく、あくまでも独立した行為なのです。

スポーツの試合にも、シングルス部門とダブルス部門があります。シングルスの選手たちは決して、ペアを組む相手がいないから、シングルス部門に出場しているわけではないはず。同様に、自慰行為と男女の性行為も、まったく別と解釈しましょう。

その(2)女性が性的な行為を行っていることへの罪悪感

日本では特に若い女性が性に関心を持つことを、あまり肯定しない雰囲気があります。そういった影響からか、男性が自慰行為をするのは当たり前のことだけど、女性が同じことをすると「性に奔放」「はしたない」というイメージを持たれてしまうのでは?と感じてしまう人もいるようです。

しかしオープンにするかしないかは別として、女性が自分の体とじっくり向き合う一人エッチをすることは全くおかしいことではありません。ストレス解消や安眠につながることもあり、むしろ日常に取り入れるメリットもあります。罪悪感に苛まれる必要はないのです。

また女性は子供のころから「大人になるまでセックスをしてはいけない」「子供でセックスをするのはよくない」と教育を受けることが多いです。その「セックスをしてはいけない」という部分の刷り込みが大人になっても抜けずに、まるで悪いことをしているように感じてしまうことがあります。

しかし、大人の女性が自分の意志で愛する人とのコミュニケーションとしてセックスするのは悪いことではありません。もちろん性感染症や望まない妊娠には注意をする必要はあります。そこをしっかり対策しているならば、今一度『私はもう大人だから』と考えて割り切りましょう。

その(3)セックスでオーガズムに達しない自分への罪悪感

次に、男女間の性行為についてです。「オーガズムに達しない自分は、彼氏への愛が足りないのではないか」と、ひとり苦悩している女性は少なくないようです。

たとえば、「彼氏との性行為でオーガズムに達しない…」という女性がいます。大々的に語られないだけで、オーガズムを得ていないことが原因で悩んでいる女性は多いということですね。

セックスでオーガズムに達しないことについては、「自分だけではなく、一般的なこと」と捉えれば、気持ちが軽くなるかもしれません。

また、「オーガズムに達しない性行為=×」ではないという見方もあります。過去の性体験を振り返れば、オーガズムこそ得られなかったけれども、深い快感が得られた性行為があるのではないでしょうか。

これについても、スポーツの退会と一緒です。メダルを獲ることだけがすべてではないのです。結果的にはメダルを逃しても、内容的に素晴らしかった試合はたくさんあります。スポーツが、メダル至上主義ではないのと同様に、性行為も、オーガズム至上主義である必要はないということですね。

その(4)セックスで男性がオーガズムに達しないときの罪悪感

相手男性がオーガズムに至らなかったことで、「自分に魅力がないのでは?」と、申し訳なさにも似た感情が湧く人もいるかもしれません。

しかし、だからといって「魅力がない」と感じるのは間違いです。あなたが魅力的だからこそ、一夜を共にすることを求められたのです。むしろ、積極的に自信を持つといいでしょう。

男性は、私たち女性が思っている以上に、心身共に非常にデリケートです。お酒の酔いでオーガズムに至らないケースもあります。一方で、仕事の営業成績が伸び悩んでいるなど、何か心に引っかかっていることが影響を及ぼすケースもあるようです。

女性のなかには、「男性はオーガズムに達しなければ満足できない」という目線で見ている人もいるかもしれません。確かに、オーガズムは無いよりもあったほうが良いですが、女性を感じさせることで満足を得る男性もたくさんいます。

「男性側は、オーガズムに至らず終わった今回の性行為をどう思っているのだろうか?」と、不安で顔を曇らせるよりも、「とても気持ち良かった」のひと言&笑顔のほうが好印象ですよ。

どのようなケースであれ、罪悪感を持つ必要はありません。罪悪感と上手に決別し、心から満足できる性生活をお過ごしください。

股間に触れる行為を『罪悪感』認識してしまう理由

セックス中に「こんなこと、していいのかな…」と感じる女性がいます。たとえば、彼の愛撫が気持ちよくて、思わず足を広げたくなってしまった時などにです。ほかには、「自分から彼のものを口に含みたい! 」と思ってしまった時に罪悪感を感じる女性もいるようです。

要するに、湧き上がった自分の感情を否定し始めるということですね。具体的には、「こんなのは自分らしくない」とか「そもそもセックスは男性が攻めて、女性は受け身であるべきだ」のように、理由をつけて自分自身を全力で拒否し始めます

このように感じる原因は、どこにあるのでしょうか。一つの解としては、「股間に触れる事」に対して罪悪感があるからという見方があります。

子供時代の『触ってはいけない』という注意

たとえば、女性器の正しい知識を知らずに大人になった方は少なくないでしょう。子供の頃、パンツのなかに手を入れて、あそこに触れる時期があったと思います。それは子供の成長過程においてとても重要な時間なのですが、親に「汚い手で、触っちゃダメよ」と言われた人も多いのではないでしょうか。

親は「大事なところ」だから「触っちゃダメ」と伝えたかったつもりなのはよくわかります。しかし、本心である「そんなところを触らせたくない」という気持ちも、言葉のニュアンスににじみ出てしまっていた可能性があります。なかには理由も知らされないまま「そんなところ、触るんじゃない!」と一喝された人もいるでしょう。

子供は言葉が至らない分、相手の感情を読み取る力に長けています。親が出したつもりのない「触らないで」という思いを特に強調して、幼い私たちは感じ取っていたのかもしれません。

股間=汚い場所という認識

それに加えて「汚い」という言葉も、私たちに罪悪感を植え付ける要因となっていそうです。たとえば大多数の人は、尿などの排泄物を「(触ったら)汚いもの」と言われて育ったことでしょう。それらが排泄される股間は「汚いところだ」と、私たちの意識に紐付けられたとしたら、「股間を触る性的行為はいけないこと」という認識が生まれるかもしれません。

股間に触れる行為を『罪』として認識してしまったとしたら、セックスの時だけ「触ってほしい、舐めてほしい、相手の股間に顔を埋めて愛撫したい」と思うのは難しいでしょう。そのため、セックス中に罪悪感を抱くことは、親からの教えの捉え方に原因があるかもしれないということです。

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性行為後で抱く「罪悪感」と「羞恥心」の違いは?

自分の性欲求に対して「でも…」「こんなのダメ」と否定する人は、少なくないようです。

女性の年齢と罪悪感にも関連性が

特に40代以上の女性は、「セックスに対する罪悪感」が顕著に現れます。もちろん、開花して『花の40代性活』を謳歌している人もいらっしゃいます。しかし、その真逆を向いた人の性意識への拒否反応はすざまじいものがあります。

また女性のなかには、「このままで女の人生を終わりたくない。でも旦那とはセックスレス。だけど浮気なんてできない」という方もいます。このような場合は、まずはひとりエッチで感度を高めてみるのも一つの手かもしれません。

とはいえ、「したこともないし、今さら…」という方もいることでしょう。このような方は、40歳という年齢が、「女性の性を諦めなければいけない」と思わせていることがあります。このような植えつけられた意識は、変えることが難しいものです。

セックスに対する「羞恥心」と「罪悪感」の見分け方とは

しかし上記のような悩みを抱えている場合、セックスやエッチなことを「恥ずかしい」と感じる羞恥心と、そのようなエッチな自分を否定する罪悪感とは似て非なるものであるという考え方が参考になるかもしれません。

今感じている恥ずかしさは、本来持ち合わせてる羞恥心なのか、それとも罪悪感なのか、一度自分の心に問いかけてみてください。どちらかわからなければ、「興味があるけど恥ずかしい場合は羞恥心」「恥ずかしいから理由を並べるという場合は罪悪感」と分けてみるといいでしょう。

セックスなどエッチなことは恥ずかしくて当然です。なぜなら、恥ずかしいと思うことを興奮のエッセンスとする行為をしているからです。人によっては、セックス中の「羞恥心」を「罪悪感」と勘違いしている可能性があるので気をつけてみてください。

セックスで罪悪感を抱く必要はなし!人によっては羞恥心と混同していることも

セックスに罪悪感を抱く女性は、教えられた性教育を見直すことが必要かもしれません。

たとえば親から教わったことについて、「絶対正しいわけではないのではないか?」と一度疑ってみるといいでしょう。親の「汚いから股間を触ってはいけない」という発言を、「股間に触れるセックスはやってはいけない」と拡大解釈しているかもしれませんよ。

また、セックス中に感じる「羞恥心」を「罪悪感」と混同してしまう人もいるようです。しかし、「羞恥心」と「罪悪感」は全く別の感情です。この記事で紹介した考え方を参考に、今感じている感情がどちらにあたるのかを確認してみてください。

本来、性行為は子供を作ったり、彼との愛情を確かめるために行うもの。そのため、セックスを『楽しくて、お互いが幸せになれる行為』と捉えていきたいですね。

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監修:菊池美佳子さん

1977年3月17日生まれ。20代の頃に様々なナイトワークを経験、男女の性愛について身をもって学ぶ。引退後はコラムニストに転身。

著者:ラブコスメ(LC)夜の保健室 編集部

会員数175万人の『ラブコスメ』を企画編集。2003年に日本ではじめて『セクシャルヘルスケア』を提唱し、恋愛やカラダのことで友人にも聞けない性に関する悩み解決の専門家として発信。SNSにて『夜の保健室』を展開し、小説や漫画など書籍も多数。記事・動画・アプリで「愛し合うこと応援する」ために幅広く活動している。

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