『岩清水（いわしみず）』はセックスの体位ではなく、クンニリングスの体位の一つ。別名「顔面騎乗位」とも呼ばれます。岩清水とは岩の間から湧き出る澄んだ水のこと。岩清水で刺激すれば、男性の舌技に応じて愛液が湧き水のように溢れ出てくるでしょう。

48手でクンニリングスをするスタイルは『鵯越えの逆落とし（ひよどりごえのさかおとし）』や『立ち花菱（たちはなびし）』、そして岩清水の3つ。

「鵯越えの逆落とし」と「立ち花菱」は女性が横になりますが、岩清水はいわゆる「顔面騎乗位」の体位で、女性がヒザ立ちの状態になるため特に愛液が滴りやすくなります。これこそが岩清水の名前の由来と言えるでしょう。

江戸時代の男性たちも岩清水で湧き出た愛液を、湧き水のようにありがたがったに違いありません。愛液の分泌量は女性へ与えた快感のバロメーター。男性にとって岩清水は女性のリアクションが楽しめるスタイルです。

男性が仰向けで横になり、男性の顔に女性がまたがって秘部をクンニリングスする顔面騎乗位の姿勢が岩清水です。このとき、女性が男性の顔に向かって正面を向いても、後ろを向いてもOK。通常のクンニリングスは女性が仰向けになるスタイルが一般的。岩清水は騎乗位のクンニリングス版。

つまりクンニリングスをされていながら、女性は腰の浮かせ具合、腰の動きによって男性の舌の刺激を変えることができます。

岩清水をされるとき、デリケートゾーン全体をさらす格好になります。デリケートゾーンの手入れを怠ると、女性にとって至福の時間になるはずの岩清水をしてもらえないどころか、セックスすらできなくなるかも。

アンダーヘアのお手入れはもちろん、ニオイケアや黒ずみ対策はしっかり行って、男性には不快感を与えないようにしましょう。

岩清水は男性が舌技で女性に快感を与えつつ、女性は腰の動きで舌の当たりどころを微調整できるところがメリット。とは言え、快感を与えるのは男性の仕事。舌技が重要であることには変わりありません。

男性はバリエーション豊かな舌と頭の動きを繰り出し、女性の反応に注意しつつ快感を与えていきましょう。吸う力や舌の動きに緩急をつけたり、水気の多い音を立てるのも効果的。

女性は顔面騎乗位の姿勢から腰を前後に動かしたり、腰を上げ下げして舌の当たりどころを微調整。あるいは女性が能動的に腰を動かして、積極的に快感を求めても良いでしょう。

岩清水から別の前戯をしたくなったら、「立ち花菱」、『二つ巴（ふたつどもえ）』、「鵯越えの逆落とし」がおすすめ。男性の顔に向かって女性が正面を向いている場合、女性が後ろに倒れて横になり、男性が体を入れ替えれば通常のクンニリングスになりますし、女性の腰に枕を添えれば「立ち花菱」の姿勢に。

男性の顔に向かって女性が後ろを向いている場合、女性が前に倒れてフェラチオを始めれば「二つ巴」、いわゆるシックスナインの姿勢になります。また女性が前に倒れて両手をつき、男性が体を起こして女性の両脚を男性の両肩に乗せればアクロバティックなクンニリングスのスタイル「鵯越えの逆落とし」になります。

女性が両ヒザをたてて男性の顔にまたがる顔面騎乗位の岩清水ですが、女性が両足をついてしゃがみこむ格好になると、女性は腰を動かしやすくなります。

秘部がほどよい高さになり、女性の股が開くので男性もクンニリングスをしやすくなります。女性の股と男性の顔の密着面が少なくなるので、男性も息がしやすくなるのもメリット。

本来なら受け身であるクンニリングスで、女性が主導権を握る岩清水の魅力はそれだけではありません。お互いの両手が空くので、男性も女性も乳房や乳首、クリトリスを簡単に刺激できます。男性が両手で女性の乳房をマッサージしつつ、女性はクリトリスを刺激。男女逆でも良いでしょう。そのすぐ下では、男性の舌によって愛撫される膣の快感。

女性はいろいろな性感帯と、デリケートゾーンへの刺激を同時に楽しめる至福の時を過ごせるでしょう。

男性の顔に対して女性が後ろ向きの場合でも、前向きに比べて男性からの視認性は劣りますが、男性の手は乳房やクリトリスに手が届き愛撫が可能。女性は眼下にそそり立つペニスを手淫して、男性の舌技に応えましょう。

女性優位のスタイルなだけに、女性は男性への配慮が必要です。女性が腰を落としすぎると男性は息ができなくなります。

ローションをデリケートゾーンに塗布するのはごく少量にしましょう。多く塗布してしまうと、男性の喉にローションが詰まったり、誤って気管に入ると危険です。

騎乗位のやり方

48手には「寄り添い（よりそい）」、「雁が首（かりがくび）」、「椋鳥（むくどり）」など他にもいろいろなスタイルがありますが、もっとも女性が快感を得られるのは岩清水ではないでしょうか。

岩清水は男性の顔に腰掛ける羞恥心とは裏腹に、優越感と征服感にも浸れるスタイルです。

男性優位であるはずのクンニリングスを、女性の意思で刺激を変えられるのも岩清水の魅力。腰を前後に動かせばデリケートゾーン全体の刺激に。腰を上下に動かせば、刺激の強弱を変えられます。

それでも結局は女性がどれだけ快感を得らえるかは、男性の舌技にかかっています。仰向けになった男性は首しか動かすことができず、器用な動きができません。

女性はお気に入りの刺激法や重点的に攻めて欲しいところをリクエストしたり、喘ぎ声に強弱をつけて男性を誘導すれば快感もどんどん増していくでしょう。

クンニリングスをするなら、顔面騎乗位の岩清水はおすすめの前戯。 岩清水は自由度の高いクンニリングス法で、女性の腰の動きによって刺激を変えられたり、クンニリングスをされながら乳首やクリトリスなどの性感帯を同時に愛撫できます。

女性が横になってクンニリングスされるよりも、岩清水のビジュアルはとても官能的。男性の顔にまたがり快感と優越感に浸りながら、舌の動きを存分に楽しみましょう。

クンニリングスである以上、男性の舌技は最大のポイントになります。女性が上手に腰を動かしたり、喘ぎ声の強弱で男性を誘導したり、直接リクエストしても良いでしょう。

クンニリングス全般に言えることですが、デリケートゾーンをさらけ出します。アンダーヘアの処理、ニオイ対策、黒ずみ対策をしっかり行わないと男性が興ざめしてしまうかも。デリケートゾーンのケアはセックスのエチケット。デリケートゾーンのケアに妥協と油断は禁物です。

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