今回は医師の山下真理子先生の監修のもと、コンドーム選びのコツも含め包茎の外れにくいコンドームの付け方を解説します。

日本人男性の多くが仮性包茎であると言われていますが、女性としては、コンドームをつける段階でパートナーの仮性包茎に気づく、というケースも少なくありません。

実は、標準的なコンドームは包茎ではないペニスを前提にして作られており、仮性包茎のペニスにコンドームをつけようとすると余分な包皮が引っかかったりし、ゴムがなかなか着けられない場合があります。慣れていない女性だと、そこで付けるのに手間取ってしまい、彼が勃起状態でなくなってしまうことも。

また、コンドームを正しく装着できないと、避妊や性病予防の効果が損なわれることもあります。ぜひ、この記事で正しい知識を得ておきましょう。

仮性包茎とは、通常であれば常に完全に露出しているはずの亀頭部分が包皮によって覆われている状態を表します。

完全に勃起した状態では包皮がペニスの根元まで下りて亀頭が露出するため、勃起しても亀頭が覆われている真性包茎とは区別されています。

一般的に包茎だと、コンドームが外れやすいと言われています。では、「包茎の男性だと避妊に失敗する可能性が高いから付き合ったりエッチしない方がいい」かというと、そんなことはありません。コンドームの装着のコツを掴めば包茎の男性であってもしっかり避妊効果は得られます。

統計によると、日本人男性のうち７割以上が仮性包茎の状態にあると言われており、包茎であること自体は決して珍しいことではありません。また、包茎であったとしても、入浴時にきちんと包皮をむいて丁寧に洗うことで清潔さをキープすることができますので、特に気にすることもありません。

包茎でもコンドームが外れないよう正しく装着するためには、なぜ外れてしまうのかについて正しく知っていることが重要です。その原因についてまずは解説していきます。

思春期以降になると、男性のペニスはいわゆる剥けた状態になり、勃起していなくても亀頭部分が露出してきます。一方、成人後も亀頭部分が包皮で覆われたままの状態を包茎といい、勃起した状態で亀頭が露出すれば仮性包茎、勃起した状態でも亀頭が露出しなければ真性包茎と呼ばれます。

包茎のペニスは包皮が余っている状態のため、その包皮がコンドームとペニスとの間にすき間を作り、空気が入ったりすることでゴムが外れやすくなってしまいます。

そのため、仮性包茎であれ、真性包茎であれ、包茎のペニスにコンドームを装着する際には一定の要領が必要です。亀頭にかかっている皮を剥いて、それからコンドームを装着することで、外れてしまうこともなく、綺麗につけることができるでしょう。

なぜ、包茎状態のペニスにコンドームを装着するのが難しくなるのかというと、余っている包皮によってコンドームが押し返され、挿入中に外れやすくなるためです。

包茎状態であっても、コンドーム装着時に包皮をきちんと根元まで下ろし、亀頭を完全に露出させることによってゴムをフィットさせることができますので、ゆっくりと時間をかけてゴムをなじませるようにしましょう。

また、仮性包茎のペニスは亀頭が刺激に敏感なこともあり、コンドームをかぶせる刺激によってペニスが萎えてしまう、ということもあります。

仮性包茎のペニスは亀頭が空気に触れる機会が少ないため、勃起した状態でダイレクトに亀頭への刺激を受けると萎えてしまう場合があるのです。

コンドームを装着する際にはどうしても亀頭部分を直接刺激することになり、さらに挿入時の刺激も包茎状態の亀頭にとっては強過ぎるため、セックスそのものにあまり慣れていない敏感な亀頭の男性は、この段階で勃起を断念してしまうこともあります。

包茎の状態でコンドームを装着すると、根元部分に集めた余った包皮によってコンドームとペニスの間にすき間ができやすくなってしまいます。

ペニスがゴムにしっかりとフィットしていない状態であり、そのまま女性の中に挿入して激しく動くと、摩擦によってゴムがさらに外れやすくなってしまいます。

包茎状態のペニスにゴムを着ける際には、必ず亀頭を完全に露出させ、余っている包皮をペニスの根元まで下ろす必要があります。「ペニスとコンドームの間にすき間を作らない」がポイントです。

仮性包茎のペニスにコンドームを装着するのは、慣れないうちは難しさもありますが、ちょっとした要領さえつかめば仮性包茎であってもすんなりとコンドームを着けられるようになります。

包茎のペニスへのコンドームの付け方を、順序だててご紹介します。

仮性包茎であっても、正しい手順によって時間をかけて装着すれば上手にペニスにフィットさせることができます。「ペニスとコンドームの間にすき間をつくらない」ことをポイントに、正しいコンドームの付け方について見ていきましょう。

コンドームはもともと、ペニスが完全に勃起した状態で装着することを前提に設計されています。包茎状態のペニスにゴムを着ける際には必ず亀頭を完全に露出させ、余っている包皮をペニスの根元まで下ろし、ゴムとの間に余分なたるみが生じないように気をつける必要があります。

次に包皮をしっかり剥いて下ろしておくことがポイントです。

仮性包茎の中でも真性包茎に近い場合、完全に勃起した状態でも亀頭部分が露出せず、包皮に覆われたままである場合があります。

そのようなペニスであっても、真性包茎でない限り、勃起した状態で時間をかければ亀頭部分が露出しますので、包皮をしっかりと根元まで下ろし、余分な皮によってコンドームとのすき間ができないようにしましょう。

包茎状態のペニスを完全に勃起させ、包皮を根元まで下ろしたら、根元の包皮を片手で押さえつつ、もう片方の手でコンドームを亀頭からゆっくりと装着していきます。この時のコツとしては、亀頭の先端にコンドームをぴったりとフィットさせ、ゴムのフチを転がすように根元にむかって下ろしていくのが基本です。

その際、コンドームの内部に空気が入り込んでしまうと外れやすくなってしまいますので、ゴムは常にペニスにフィットさせ、空気が入り込まないように注意しましょう。

包茎状態でなくても、コンドームはペニスにしっかりとフィットさせるのが鉄則です。包茎のペニスでは、どうしても集めた包皮によって根元の部分にたるみができてしまいますので、そのたるみが完全になくなるようにゴムを充分になじませる必要があります。

たとえ包茎でなくても、たった１回の動作でスムーズにコンドームを装着するのは不可能に近いと言っていいでしょう。

まして、仮性包茎となると余分な包皮をきちんとコンドームの中でなじませなくてはなりませんので、装着にはそれなりの時間がかかります。

亀頭部分からコンドームを少しずつ根元まで下ろしつつ、根元部分を軽く何度かしごくことで包皮とコンドームをなじませ、包皮によってゴムとのすき間ができることを防ぐ必要があります。

真性包茎では仮性包茎と違い、亀頭部分が完全に包皮によって覆われていますので、コンドームの装着が不可能であると思われがちですが、もちろん、真性包茎であってもコンドームを着けることは可能です。

基本的な装着方法は仮性包茎の場合とほとんど変わりませんが、真性包茎の場合、亀頭と包皮がより強く癒着していますので、痛みを感じないところまで包皮を下ろし、慎重にゴムをつけるようにしましょう。

※真性包茎の方がセックスをして痛みを感じるときには、治療が必要な可能性があります。そのままにせずに泌尿器科を受診しましょう。

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亀頭部分が特に敏感な仮性包茎の男性は、ペニスのサイズに合ったコンドームを選ぶことでセックスの悩みが解決する場合があります。

コンドーム選びでは、包皮のたるみ分まで考慮するのがポイントで、たるみを含めてしっかりとペニスの根元まで覆えるサイズのゴムを選ぶことが重要です。

サイズだけでなくゴムの形状も大切で、脱落防止のくびれなどがついているゴムであれば仮性包茎であってもはずれにくくなりますので、自分のペニスに合ったゴム選びをしましょう。

コンドームは基本的に、ペニスのサイズにぴったりとフィットするものを選ぶのが良いとされていますが、仮性包茎の場合、余分な包皮を含めて考える必要がありますので、ワンサイズ余裕のあるゴムを選んだ方がフィットさせやすくなることも少なくありません。

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コンドームは薄いほうがいいと思われがちですが、フィット感や安全性を考えると、多少厚みのある商品のほうがおすすめです。

極端に薄過ぎるとかえって扱いにくいですし、自然な厚みがあったほうが仮性包茎であってもスムーズに根元まで下ろせるので、安心感があるでしょう。

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仮性包茎の男性の場合、包茎であることを内心コンプレックスに感じている場合があり、女性としてもセックスの際にはさりげなくフォローすることでカップルの絆がさらに深まります。

男性も女性も仮性包茎について正しい知識を持ち、セックスをより楽しく盛り上げていきましょう。

仮性包茎のペニスは亀頭部分がつねに包皮に覆われているため、亀頭と包皮との間にどうしても汚れが溜まりやすくなります。

汚れが溜まると雑菌が繁殖しやすくなり、セックスの際に女性の膣内などに接触すると、ペニスに付着した雑菌が性感染症の原因になります。

お互いの健康をきちんと守るためにも、仮性包茎の男性にはより丁寧に亀頭部分を洗ってもらい、性病のリスクを最小限におさえるようにしましょう。

女性のほうは意外と気づきにくいかもしれませんが、仮性包茎の男性は亀頭が敏感なため、早漏になる傾向があります。

早漏を自覚している男性はセックスでも射精のタイミングを自分なりにコントロールし、動きをあえて遅くすることで射精のタイミングを遅らせるなどの工夫をしています。

女性のほうも早漏や包茎を軽く見ることなく、男性側の気持ちに寄り添うつもりで、２人だけのセックスの形を少しずつ考えていくようにしましょう。

一般的に、男性は正常位のほうが射精しやすく、騎乗位のほうが射精しにくい傾向があります。この性質を利用し、仮性包茎の男性はできるかぎり騎乗位など女性上位のスタイルからセックスをスタートし、女性が充分に満足してからより刺激の強い横臥位や正常位に緩やかに移行すると、快感を増幅させることができます。

日本人の男性の多くの方が仮性包茎で悩んでいると言われています。仮性包茎の方がコンドームの装着時に一番困りがちなことと言えば、むけている方に比べるとコンドームの装着が難しく、かつ外れてしまいやすいことです。包皮が余っていることで、どうしてもゴムとの間に余分なたるみができ、コンドームを着けても根元まで行かなかったり、皮と一緒に押し戻されてしまうためです。もし、このように完全にコンドームが覆っていない状態で使用してしまうと、望まない妊娠や性病に感染してしまうリスクがあります。コンドームは正しく使用すれば１年間で９８%の確率で避妊が出来ますが、外れてしまった場合はその確率も下がってしまいます。

こうしたリスクを抑えるために、コンドームを出来るだけ外れないようピッタリ装着する必要があります。仮性包茎の方が外れにくく装着するコツとしては、まずコンドームを装着するときにしっかり勃起させた後包皮は根元までおろしてから装着すること。包皮のたるみが残っていると、コンドームを根元までピッタリ着けることができません。さらに、装着したあと根元部分を軽く何度かしごくことで、包皮とコンドームを馴染ませ、ゴムとの間のスキマを無くすことができます。せっかく装着するコンドームの効果を１００%発揮するためにも、焦らず、確実に装着することで健全なセックスライフを楽しんでください。

仮性包茎の場合、コンドームの形状やサイズに着目すれば無理なく装着できる商品を見つけることが可能です。ワンサイズ上のゴムを選ぶ、脱落防止のくびれがあるものを選ぶ、などいくつかのポイントを意識したうえで自分にとって使いやすいコンドームをピックアップすることが、セックスを楽しむことに繋がります。

また、仮性包茎の男性は早漏の傾向がありますが、セックスの体位を工夫することによって充分に満足感を得ることができますので、カップルで協力して２人だけのセックスを見つけていくことで絆を深めることができます。

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さらに避妊率を上げるためには、その他の避妊方法との併用も検討してみてください。「低用量ピル」は毎日決まった時間に服用することで、99.7％の避妊効果が得られると言われています。

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