ストレスを感じたときに、生理が遅れたり早まったりしたことはありますか？

生理が遅れる、または早まる原因として、よく注目されるストレス。ストレスと生理周期の関係は深く、生理が来ないときにはストレスの影響を疑ってみることは大切です。

でも、その生理の遅れ、本当にストレスが原因なのでしょうか？また、生理がどれくらい遅れたら気にした方がよいのでしょうか？１週間の遅れ、２～３週間の遅れなど、普段の周期との誤差の大きさによっても、注意すべき程度は変わります。

生理周期が乱れている人は、まずはストレスの度合いをチェックしてみましょう。ストレスで遅れている人は、ストレスの原因を見つけることが大切です。

この記事では、生理とストレスの関係と、生理の遅れへの対策を解説しています。また、自分の抱えているストレスの大きさを測るストレスチェックリストもあるので、この機会に自分のストレス度を測ってみてください。

生理とストレスは、見えない部分でつながりがあります。生理の遅れや早まりがあったときは、脳の働きに目を向けてみましょう。ストレスを感じることで、生理が乱れることはあるのか、その２つの関係性としくみを解説します。

ストレスを受けると生理を促すホルモンが正常に分泌できなくなるため、生理が早く来たり遅くなったりすることは十分に在り得ることです。女性の身体はデリケートで、ちょっとした環境の変化でも生理周期に影響が出ることもあります。

そのため、生理の調子がおかしいと思ったらまずは生活を見直してみることが大切です。ちょっとした生理の乱れについては、さほど心配の必要はありませんが、頻繁に乱れる人、ずれる期間が長い場合には気を付けなければいけません。

女性の生理周期は、ホルモンの働きによって繰り返され、脳からの指令でそのホルモンをコントロールしています。

脳から分泌される卵胞刺激ホルモンは、卵胞の成長と排卵を促し、子宮内膜を厚くします。排卵後は黄体ホルモンによって受精卵の受け入れ状態を整えますが、着床しなかった場合、厚くなった子宮内膜がはがれ、生理を迎えます。

この仕組みに大きく関わる脳の視床下部や下垂体は、「ストレスホルモン」と呼ばれる副腎皮質刺激ホルモンを分泌する役割も担う部位です。強いストレスを受けると、これらの組織はストレスへの対応に追われ、女性ホルモン不足に陥ると考えられています。

生理がストレスで遅れたり早まったりすると言われるのは、女性ホルモンの分泌不足が生理周期に影響を与えるためです。ストレスは、辛いことだけではなく、大きなイベントや環境の変化によっても起こります。

女性の生理はちょっとした変化によってもずれやすくなってしまいます。ほんの短期間のずれであれば、許容範囲内と考えて差し支えありません。ただし、生理が２～３週間ずれるようなときは、ストレス以外の原因も考えられるため、放置しない方が良いでしょう。

女性の生理はストレス以外にも、以下のような理由でずれることがあります。

心身の疲れや脳や甲状腺の病気は、ホルモンバランスの乱れを引き起こし、生理周期を大きく変えることがあります。また、脳は身体が栄養不足になると、生理を抑えようとすることもあります。

身体の冷えもひどくなると卵巣の機能が低下する可能性が考えられるため、注意が必要です。更年期は個々に来るタイミングが異なりますが、30代後半～は気を付けておいた方が良いかもしれません。

妊娠ではもちろん、生理が来なくなりますが、わずかに出血することもあるためそれを生理と勘違いしないことが大切です。通常の生理の経血量より少ない場合も、妊娠の可能性がある人は注意しましょう。

生理が来ないのはストレスのせいではないかと感じたら、ストレス度チェックをしてみましょう。ストレスは目には見えませんが、具体的な症状を知ることで自分がどれくらいのストレスを抱えているかがわかります。ストレスの度合いを知るヒントとして、下記のチェックシートを試してみましょう。

生理の遅れが気になる人は、自分が現在どれくらいストレスを感じているか、チェックしてみるのがおすすめです。下記のシートの中から当てはまることを探してみましょう。

ストレスを抱えているときは、心身がすっきりせず、何となく調子が出ないと感じやすくなります。心が晴れないだけではなく、肉体的にも何らかの症状を示す場合があるのです。ストレスチェックする際には、ちょっとしたことも見逃さないで、自分の心と身体の声に耳を傾けましょう。

上記のチェックで数個でも当てはまった人は、ストレスを感じている可能性があります。全部当てはまったという人はかなり疲れている状態ですので、まずはできることからストレス改善を目指してみましょう。

生理が遅れるのはストレスが原因といいますが、では具体的に何がストレスになっているのでしょうか？ストレスによる症状を感じた人は、身に覚えのある原因がないかチェックしてみましょう。

人は、食事や日常生活でも、ストレスが溜まりやすくなることがあります。ストレスは自分が不快に感じることだけではなく、楽しいことでも起こる場合があるのです。大きな変化があったときには、それが楽しいことでもひそかにストレスになっているかもしれません。

まずは原因を特定したうえで、それをできる限り取り除いてからリフレッシュできる行動をとってみましょう。取り除けない原因があるときには、少しでもそのことを考えない時間を作ってリラックスできるように自分を労わりましょう。辛さを誰かに吐き出すのも良いリフレッシュになります。

ストレスで生理が早まったり遅れたりする場合には、早めの対処が必要です。病院も選択肢の１つですが、まずはセルフケアで対処して様子をみても良いでしょう。難しい対処法は必要ありませんが、日常的・継続的に生活改善を行うことが必要です。自分でできる対処法と受診のタイミングについて紹介します。

適度な運動は鬱を予防するという研究結果もあるほどで、やりすぎなければストレス対策として運動はおすすめです。適度な運動の目安は、1週間に2、3回程度で、自分がリフレッシュできるくらいの強度を心がけましょう。特に日ごろから運動不足の人や身体の冷えが気になる人に良い対策です。

運動は、筋トレと有酸素運動を組み合わせてバランスよく行います。筋トレは筋肉を刺激して、こりやむくみ、冷えを改善する効果が期待できます。また、有酸素運動でほどよく身体を疲れさせることで、睡眠の質も改善されるでしょう。そしてどちらも、リフレッシュとストレス解消に役立ちます。

食べ物の好き嫌いが多かったり、どうしても仕事が忙しくて食事に気を遣うのが難しかったりということもあります。そんなときは、ビタミンだけでもサプリメントでとっておくことがおすすめです。

ストレスを感じているときには体内のビタミンが大量に消費されてしまい、結果的に疲労感や倦怠感を覚えやすくなると言われています。そのため、手軽に摂取できるサプリメントも活用して、効率よくストレスに良い栄養素を取り入れましょう。

上記のストレス改善をしたうえで生理が来るような軽度の生理不順なら、１週間遅れても大丈夫な範囲内だと言われています。妊娠の可能性がない場合なら、受診せずに様子をみても良いでしょう。

ただ、ストレスの原因を取り除いたり生活習慣を正したりしても生理がこない場合は婦人科を受診することをおすすめします。生理が長い期間こない状態が続く場合、病気の可能性も考えられるため、１週間以上遅れるようなら受診しましょう。

また、心配で気になる人は、１週間を待たずに受診するのも１つの手です。問題ないと診断された安心感から生理が来る可能性もあります。

生理周期の乱れは体が何かしら不調を訴えているサインかもしれません。ほんのわずかな周期の遅れや早まりは誤差の範囲ですが、生理の乱れが気になる人は対策をしましょう。生理が遅れたり早まったりする原因の１つはストレスです。まずはストレスチェックを行い、ストレスの原因を取り除きましょう。

また、遅れが２～３週間と長引く場合には、受診の必要性も出てきます。妊娠や出産に関係する婦人科系のリスクはもちろんのこと、脳や甲状腺など、女性器とは関係なさそうな病気の可能性もあるのです。生理周期が乱れておかしいなと感じたら放置せず、自分の身体と向き合ってみましょう。

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