『愛液の匂い』や分泌量は個人差がある
体質によって『愛液の匂い』や粘度、量、色などには個性があります。体臭がきつめの人は愛液の匂いがきついことが多く、汗などをかきやすい人は愛液の分泌量が多くなる傾向があります。量が多くなり、下着に付くことでしみ等にもなります。
また愛液は、ホルモンのバランスとも重要な関係があり、10代と40代では愛液の匂いも量も違い、ダイエットのしすぎなどで生理が止まってしまっているような人だと、愛液の分泌量が少なかったりします。
愛液の成分は、愛撫やキスなどの性的な刺激・仕組みによって、膣壁から分泌される『膣液』が主成分とされています。また、『膣液』とは汗のようなもので、血液から漏れ、成分は主に血漿です。愛液は男性器を挿入すると、摩擦で泡立ち、無色透明だった愛液は白く変色します。
一般的な愛液は基本的に「無臭」
『愛液の臭い』ですが、実はそもそも愛液とは無臭なのです。愛液の元となる血漿成分は無臭なので、腟周りを清潔に保ち、かつ、愛液の量が多い時には比較的無臭に近づきます。
臭いの元となる雑菌などが繁殖しないようにすると、愛液が無臭に近いままです。かといって、臭いがまったくないから相手が性的興奮をする訳ではありません。ある程度の女性特有の匂いが興奮を誘うことがあります。
愛液の匂いにフェロモンがある?
女性の愛液には、男性を興奮させるフェロモンがあるということが言われていますが、その物質がどのようなものかは明らかになっていません。しかし、排卵期の女性の匂いを男性は無意識に嗅ぎ分けることができるという研究結果も一方ではあります。
女性の愛液の匂いに興奮を覚えるという男性もいることから、無臭と言われる愛液から何かしらの匂いを男性が感じ取っているのかもしれません。
愛液の『匂い』と『臭い』の違い
「彼女のあそこの匂いが好き」と言われる男性でも、それは女性が本来持っている「匂い」のことであり、一般的な「臭い」とは違います。
愛液は基本は無臭なのですが、独特な臭いがしてしまうこともあります。この原因は、デリケートゾーン周辺の雑菌が繁殖して臭いがキツくなることです。また、生理時の経血やおりものなどで、雑菌が繁殖してさらに強い臭いを放つ場合もあります。デリケートゾーンの臭いをケアすることが、愛液の匂いを正常に保つ方法です。
愛液の匂いは変わる!
もともと愛液には、ペニスの腟内への挿入をスムーズにし、アルカリ性寄りの精液が子宮に届きやすくする役割があり、より妊娠しやすくする働きがあります。
膣内の酸性度を下げるため、たくさん出れば出るほどアルカリ性である精液が子宮に届く可能性が高まり、それで妊娠しやすくなります。多い人では愛液が100ccも出る人がいるそうです。
以前、愛液は膣口近くにあるバルトリン腺から分泌されているバルトリン腺液だと思われていました。
ところが『人間の性反応』(1966)で有名な婦人科医ウィリアム・H・マスターズの行なった実験で、膣壁からもじわじわと愛液が分泌されている仕組みが分かりました。
今では膣液がメインで、ほかにスキーン腺液、膣内分泌物、子宮頸管粘液、汗などが愛液の成分だとされています。
『愛液の匂い』が女性によって変わってくるのは、様々な成分がセックス時に混じり合っているからと考えられます。
愛液とおりものは違うもの
「愛液」と「おりもの」には役割の違いがあります。愛液が前述のとおりセックスと妊娠に関係しているのに対し、おりものは「膣内から細菌・雑菌がカラダに入ってくるのを防ぐもの」であるので、雑菌が繁殖しにくい酸性です。そのため、臭いは微かに甘酸っぱさがあります。
『おりものの臭い』について気になる場合は、下記の記事で詳しく紹介しているので参考にしてみて下さい。