クリトリス
おしっこが出る、尿道口の少し上あたりに存在する突起がクリトリスです。5~10mmの突起で、男性のペニス(陰茎)に当たる部分。性的快感を得るための感覚器官で、包皮に包まれており、興奮すると勃起して大きくなります。
クリトリスの大きさには個人差があり、男性の包茎のように「皮を被っている」場合もあり、かなり形にも違いがあります。
デリケートゾーンの悩み
女性器(あそこ・ヴァギナ・まんこ)の形や大きさは、全て同じなのでしょうか?その答えは、顔がひとりひとり違うように、あそこもひとりひとり違います。
ほかの女性の性器をじっくり見たことないですよね。モザイクのないビデオ(動画)などでは見られるかもしれないですが、女性が他の女性の生身の女性器の形ってなかなか見るチャンスがないように思います。
だからこそ、「自分のアソコの形は、何かおかしいのでは?」「他人に比べて、びらびらが黒いような気がする」「あそこのビラビラの大きさは、これで普通なの?」と心配に思ってしまうことも多いです。
今回は、六本木ヒルズクリニックの産婦人科医である一倉絵莉子先生の監修のもと女性器の形や大きさ、びらびらなどの見た目の違いについて紹介していきます。
なお、「ミミズ千匹」や「数の子天井」などの名器と呼ばれる膣については、下記記事にもまとめてあります。名器の種類や特徴について知りたい方は、参考にしてみてください。
女性器は、女性のあそこ、まんこ・ヴァギナなどとも呼ばれ、体の中で小さな場所ですが、顔と同等くらいダイナミックな個人差がある場所です。そして、実はあんまり見て比べたことがない場所、それが女性器(女性生殖器)です。
女性器は、「外陰部(外性器)」と「内性器」の2つの部位にわけることができます。外陰部とは、女性器のなかでも体外に出ている部位のこと。外性器ともいい、『びらびら』と言われることも多い小陰唇やその周りにある大陰唇、陰核(クリトリス)などが含まれます。
一方で内性器とは、外からは見えない女性の体内に位置する女性生殖器のこと。内生殖器と言われることもあり、膣や子宮、卵巣、卵管などが内性器に含まれます。
まずは、女性器の基本的な構造と部位を見ていきながら、その形や大きさなどの違いについて押さえましょう。
外陰部(外性器)は、外側に露出している性器のこと。
外性器は、女性も鏡を使えばしっかりと見ることができますし、ラブタイムのときには男性からもバッチリと見られる部位です。他人から見られる機会がある分、女性器の悩みとして挙げられるのは、この外性器に関係するものであることが多いです。
ここでは外性器の構造について、各部位の位置や特徴を踏まえて紹介。女性でも意外と知らない外陰部(外性器)の構造とは?詳しく見ていきましょう。
おしっこが出る、尿道口の少し上あたりに存在する突起がクリトリスです。5~10mmの突起で、男性のペニス(陰茎)に当たる部分。性的快感を得るための感覚器官で、包皮に包まれており、興奮すると勃起して大きくなります。
クリトリスの大きさには個人差があり、男性の包茎のように「皮を被っている」場合もあり、かなり形にも違いがあります。
陰毛が生えている部分で、触れると骨があります。この骨を恥骨といいます。そして、陰毛が生えているあたり、恥骨に沿ったカーブを恥丘といいます。思春期以降に脂肪組織が厚くなっていき、皮膚の表面に陰毛が生じていきます。
陰毛の生え方は個人差があり、お手入れ方法によっては見た目もかなり変わってくる部位です。
小陰唇は、膣の両脇にあるヒダ(びらびら)のことです。このヒダは左右の大陰唇の内側にあり、大陰唇より薄く花弁様の構造をしています。そのヒダが、上のほうで集合している付け根の部分にクリトリスは存在します。
このびらびらは、女性器の花ビラとも呼ばれており、小陰唇は個人差が大きく、大きい女性もいれば、未発達な場合もあります。また、このびらびらは黒ずみができやすい場所でもあり、あそこの見た目の印象を大きく左右します。
びらびらは、興奮して広がる場合もあれば、最初から肥大して大きい場合もあります。また、左右が対象ではないこともあり、女性器でもっとも特徴がでる部位です。
性器の一番外側にある、腟のまわりを取り巻く左右対称の厚い皮膚のひだであり、左右に分かれた部分です。クリトリスや肛門を守るため、皮下脂肪が厚くたっぷりとついています。男性の陰嚢(いんのう)に相当するものです。
大陰唇はその厚みの差が出やすい部位です。小陰唇に覆いかぶさるぐらいに丸みを帯びた形の場合もあれば、大陰唇に覆われなくなった小陰唇のビラビラが外に目立つ形もあります。大陰唇の厚みは、体脂肪により変化するともいわれています。
尿道口は、クリトリスから真下の位置にあります。膀胱から尿が出る際には、尿道を通って尿道口から排泄されます。膀胱から尿道口までの長さは、成人男性で約18cmなのに対して、成人女性はわずか約3~4cm程度。
尿道が短い分、女性は尿道口から尿路感染、とくに膀胱炎を引き起こしやすい傾向にあるとか。そのため、尿道口には雑菌がついた指で触れないように気をつけましょう。
左右の小陰唇の間に開く、膣の入口です。セックスのときにペニスを受け入れるところであり、赤ちゃんが出てくる場所で、出産時に直径10cmにも広がります。
また膣口は柔らかい粘膜で構成されていますが、柔軟性だけでなく強靭さも兼ね備えています。そのため、生理中のタンポンや男性器の挿入にも傷つくことなく耐えることができるのです。
処女膜とは、膣口付近にある薄い粘膜のヒダのこと。処女膜は膣をふさいでいる膜とイメージしている方も多いかもしれませんが、実際の処女膜は中央付近に穴があいており、膣を完全に塞いでいるわけではありません。
性交渉経験のない処女の女性には処女膜は残っていますが、おりものや月経血はこの処女膜の穴を通じて排出することができます。
処女膜は性交渉により一度破れると処女膜痕となり瘢痕性の小隆起として残ります。また、処女膜の特徴は女性一人一人によって違いがあります。
たとえば処女膜が破れたときに、薄いひだが傷ついて粘膜が裂けたことで出血する女性がいます。
一方で処女膜の柔軟性が高い場合、粘膜の損傷が抑えられてほとんど出血しない女性もいます。また頻度は低いものの、もともと処女膜に穴が開いていない場合、処女膜が破れた後に膜が再生することもあるようです。
処女膜について詳しく知りたい方は下記記事をご参考ください。
バルトリン腺は膣口から1~2cm奥にあり、大きさはえんどう豆程度の左右一対の分泌腺です。バルトリン腺からは性的興奮時にバルトリン腺液が分泌され、他の分泌液と混ざって愛液となります。
また、男性のガマン汁(カウパー腺液)を分泌するカウパー腺に相当する器官です。
陰唇小帯は、大陰唇の後方で左右を連結する部分。大陰唇の前方で連結する部分にあるのが陰核(クリトリス)だとすると、反対の位置にあるのが陰唇小帯となります。
また、陰唇小帯は大陰唇の内側にあります。
会陰は、後陰唇交連と肛門の間の部位のことです。
後陰唇交連とは、大陰唇の後方で左右の大陰唇が融合している部分で、陰唇小帯よりもさらに肛門に近い位置にあります。クリトリス側を前方で肛門側を後方とすると、前方から陰唇小帯、後陰唇交連、会陰、肛門の順に位置しています。
外陰部(外性器)に対して、内性器の構造は仮に膣内を覗いたとしても、膣や子宮の入り口を除いて、肉眼で見ることができません。内性器は、膣、子宮、卵管、卵巣の4つの部位からなる構造をしています。
内性器は全体で一つの経路となっており、まずは膣で男性の射精を通じて精子を受け入れます。この精子と排卵によって卵巣から放出された卵子は、卵管へと移動します。
卵管で精子と卵子が一つになると受精が起こり、子宮で赤ちゃんを作る準備を始めるようになるのです。
このように、内性器は女性生殖器のなかでも特に大切な部位。具体的な構造について理解しておくと、女性生殖器に関する心配事が減るかもしれませんね。
膣とは、長さが7.8cmほどの管状の器官のこと。ラブタイム中に男性器の挿入を受け入れ、締め付けて射精を促す場所ですね。
女性の膣の役割は大きく分けて3つあります。まず1つ目は、出産時に赤ちゃんの通り道となること。2つ目は、SEX中に男性のペニスを受け入れること。そして3つ目は、月経時の出血を体外に排出する通り道となることです。
膣内の構造は女性一人一人によって違います。たとえば、膣壁のヒダヒダが普通の人よりも、多い女性もいます。一方で膣内の壁がザラザラしていたり、ブツブツした感触になっている女性もいるようです。
なかでも、男性が特別気持ちよさを感じやすい構造になっている膣は「名器」と呼ばれます。数の子天井やミミズ千匹のような名器について知りたい方は、下記記事をご覧ください。
また膣の狭さも人それぞれで、指1本入れるだけでもキツイという女性もいれば、太めの男性器がすんなり入るぐらいの緩い膣の女性もいるようです。
膣の長さや深さ、狭さなどの構造についても、記事にまとめてるのでご参考ください。
子宮は着床後に赤ちゃんが育つ場所です。子宮は膣の上部のつながっている「子宮頸部」と、受精卵が生まれる卵管につながっている「子宮体部」の2つの構造からなっています。
洋ナシを逆さにしたような形をしており、大きさは鶏卵と同じくらいです。子宮は伸縮性の高い筋肉でできているので、着床後に子宮で胎児が育つ際には大きく膨れ上がることができます。
また女性は月経後、排卵期にむけて子宮内膜が増殖し肥厚します。子宮内膜には卵管から送られてきた受精卵が着床しやすいようにふかふかのベッドのような役割を担っているのです。
ただし妊娠しなかった場合は、子宮内膜は剥がれ落ちて、体外に排出されます。これが月経です。
卵管は子宮体部から左右の卵巣に伸びた、直径10~12cmにおよぶ径約1mm前後のやわらかいストロー状の臓器です。卵管は卵巣から排出された卵子と、膣内に放出された精子が巡り合って受精する場所です。
卵管で精子と卵子が合体すると受精卵ができ、子宮内に送られて着床に至ります。卵管内側の壁からは受精卵が運ばれやすいように分泌液を出すようになっています。
なお、 卵管が癒着 して卵管内で受精できなかったり受精卵を子宮まで送ることができない場合、妊娠はできません。この場合自然妊娠、人工授精は難しいので体外受精が必要になるケースがあります。卵管が正常な状態であるかは卵管造影をしないとわかりません。心配な場合は産婦人科医に相談することをおすすめします。
卵巣は子宮の左右にある臓器です。大きさは親指大ぐらいで、アーモンドに近い形をしています。
卵巣は卵子がつくられる場所です。女性は思春期になると、月に一度卵巣から卵管へ卵子が送られます。これが「排卵」です。
排卵されて卵管にたどり着いた卵子が精子と出会うと、受精が起こって受精卵がつくられます。
女性器のなかでも、外陰部(外性器)は露出しているので、他人から見られることもあるでしょう。実は、女性器の形は人それぞれ違います。温泉などで他の女性の外性器を見た際に、「自分の女性器の形と違う!」「びらびらが多きかも…」と驚いたことがある女性もいるかもしれません。
とはいえ、女性器(外性器)の形にどのような種類があるのかを知っている人は少ないもの。また、女性器がお腹寄りの位置についている人もいれば、お尻寄りの位置についている人もいることを知らない人も多いでしょう。
ここでは、女性器の形や位置、体型や年齢による違いなどについて解説します。
女性器の形は人によって違いますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?形の違いとしては、主に小陰唇のひだの大きさや、広がり具合などが関わってきます。
たとえば、小陰唇が発達していてひだが大きい女性もいます。一方で小陰唇が未発達でひだが大陰唇にキレイに収まっている女性もいるようです。
また一部の女性には、小陰唇の片側のひだだけが大きいという人も。他にも、小陰唇が上に広くなっているか、それとも下に広くなっているかでも違いがあるようです。
このように、女性器の形は個人差があるもの。形に関する余計な心配はせずに、「女性器の形は違って当たり前!」と前向きに考えていくといいでしょう。
左右対称タイプ
左右対称のひだで、小陰唇も大陰唇に収まっているタイプ。
小ぶりタイプ
小陰唇が未発達で、ひだが小さく、見た目が幼く見えるタイプ。
しっかりタイプ
小陰唇が大きく、ひだが発達しているタイプ。肥大化している場合もあり。
上広がりタイプ
小陰唇が上の方が広がっているタイプ。
下広がりタイプ
小陰唇が下の方へと広がっているタイプ。
左右非対称タイプ
小陰唇が左右が非対称で、変形しているタイプ。
小陰唇の形や大きさは人それぞれ。ふっくらとした大陰唇に隠れて見えない場合もあれば、びらびらが外に出ている人もいます。左右対称ではなく、成長とともに黒ずんでくるのが一般的です。
黒ずみなど、女性器の色について深く知りたい方は、下記の記事も見てみてください。
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お腹側に近い位置にある膣を「上付き」、お尻側に近い膣が「下付き」と言います。目安としては、肛門から膣までが4センチ以上離れているなら上付き、4センチ以内であれば下付きです。
すぐにわかる方法として、全身が映る鏡の前でショーツを脱いでみましょう。いわゆる「ワレメ」がハッキリ映っていれば上付き、そうでなければ下付きとみていいでしょう。
「上付き」「下付き」、どちらが良いとか悪いということは一切ないです。
女性器は、色、場所、全体の大きさ、クリトリスや小陰唇、大陰唇の大きさ、肉のつきかた、毛の生え方みんなそれぞれ、です。
個人差はありますが日本人の女性器の形は欧米人と比べ小さく、日本人男性とぴったりなサイズになっています。ゆるい、と言われる人は筋肉が少ない場合がありますので、骨盤底筋体操などを取り入れてみるといいかもしれません。
大きさについては、ぽっちゃりタイプの女性は膣内外にも脂肪がついていることが多いです。
筋肉がしっかりついている人は括約筋もしっかりしていることが多いというように、体の特徴に似ていることが圧倒的多数です。
女性器の形や大きさはホルモンによる影響が大きく、年齢によって変化していきます。特に膣の柔らかさに関しては20代から30代がふっくらと包み込むような柔らかさがあり、40代以降は更年期にかけて徐々に固くなるとされています。
女性器(外性器)の形は、小陰唇と大陰唇の大きさや左右差で決まります。しかしそもそも、この女性器の外側にある大陰唇にはどのような役割があるのでしょうか?小陰唇と違い、大陰唇の役割については知らない人も多いのではないでしょうか。
また、女性器の形の悩みは大半が小陰唇によるものです。しかし一部の女性のなかには、「ふっくらしすぎている……」と大陰唇の大きさに悩みを抱えているという人も。以下では、意外と知らない大陰唇の形の事情や役割について詳しく解説します。
大陰唇は小陰唇の外側にあり、膣内や尿道口をカバーする役割があります。また、衝撃から性器を守るために、大陰唇は脂肪がついてふっくらとしています。
膣口を覆う小陰唇はデリケートな部位ですが、大陰唇はどちらかというと刺激にも強くカバー力が高いといえるでしょう。
大陰唇は肥大して大きくなりすぎると、いくつかデメリットもあるよう。大陰唇が大きいと、ナプキンを着用した際にこすれて肌トラブルに繋がることも。また肥大した大きい大陰唇は見た目の印象が悪いのではと気にする人もいるようです。
さらにお風呂で洗う際に、大陰唇が大きい女性は隙間まで念入りに洗う必要があるようです。なぜなら、大陰唇が大きいと汚れやニオイが溜まる場所もその分多くなるからです。
とはいえ、本来の役割は性器を守ることにあるため、大陰唇がふっくらとしていることはとてもいいこと。もし大陰唇がぷっくりと大きく膨らんでいても、身体を守る機能が人よりも高いのだと前向きに捉えていきましょう。
対して、大陰唇が小さいという女性もいますが、小さいからといって心配することはありません。人より小さい大陰唇でも性器を守る機能は十分あります。ただ大陰唇が小さいと、その分小陰唇がハミ出やすくなるかもしれませんね。
小陰唇(しょういんしん)は俗にまんこのビラビラなどとも呼ばれる、ひだの部分のこと。この小陰唇ですが、一体どのような役割がある部位なのでしょうか?
また小陰唇は大きさには個人があり、小陰唇が大陰唇まではみ出している人もいれば、きちんと収まっている人もいるようです。そうなると、小陰唇が肥大してでかいときの対処法についても気になるところ。
ここでは、小陰唇の役割や大きさに関する悩みへの解決策を紹介します。
「あそこのびらびらが大きい……」と悩んでいても、ほんのちょっとの工夫で解決することができますよ。
小陰唇(しょういんしん)は膣口にもっとも近い部位にあります。ひだになっている部分は、膣内や尿道口に雑菌などが入らないようにする役割があるようです。粘膜がある膣内や尿道口は、雑菌に弱く炎症を起こしやすい部分。小陰唇がないと、女性器に炎症が起こったり、感染症にかかりやすくなってしまうということですね。
また小陰唇は女性が性的に興奮すると、充血して膨らみ、間が開くような構造になっています。つまり、平時はウィルスなどの外敵から身を守る役割があり、性行為時には男性器を受け入れやすいように開く役割があるということです。
小陰唇が大きいとされる明確な基準ありません。しかし下記のような女性は、人よりも小陰唇が肥大して大きいといえるかもしれません。
~小陰唇(びらびら)が大きいかもしれない女性の特徴~
びらびらが大陰唇まではみ出ている
座って足を閉じたときに、小陰唇のひだが上から見える
下着に小陰唇が擦れて痛いという経験をしたことがある
自転車に乗ったときにサドルとあそこが擦れて痛くなる
びらびらが大きく、奥まで洗いにくいと感じることがある
小陰唇の洗い残した汚れが原因のニオイに悩んだことがある
「私っておりものが多い……?」と感じることがある
女性器がかゆくなったり、痛くなることが多い
他人と比べる機会が少ない分、「自分の小陰唇はおかしいのではないか」と悩む女性も少なくないです。小陰唇の大きさの悩みとして多いのは、びらびらが下着からはみ出すこと。
小陰唇が伸びていると、セックスや温泉に入るときにどうしても気になるものですよね。 他人に大きい小陰唇を見られるのが恥ずかしい場合は、応急処置として事前にお手洗いなどではみだした小陰唇を下着の中に押し入れてください。下着を脱いでしまえば、ほとんど陰毛に隠れてしまうのでさほど気にならないはずです。
小陰唇がはみだしていることで、椅子に座ったときや階段の上り下りをした後に違和感を覚える人もいるようです。下着が食い込んだときと同じように、小陰唇のおさまりが悪いとそわそわしてしまうもの。とはいえ、人前ではうかつに直せないですよね。
また、ボクサーパンツやふんどしパンツなど、Iゾーンの締め付けが少ない下着を選ぶと快適に過ごせます。最近は女性用にデザインの可愛い下着もたくさん出てきますので、自分にあったものを見つけてみてくださいね。
一方で、小陰唇が小さいという女性もいるようです。日本人はどちらかというと小陰唇が小さい人の方が多い傾向にあるようです。びらびらが小さいからといって、雑菌が入りやすくなったりクリトリスが剥き出しになるといったこともまずないので、安心してください。
続いて外陰部の中でもとっても敏感なクリトリスについて解説します。
クリトリスの大きさは直径2mmくらいからさまざまなようです。男性ホルモンの注射をしている方はクリトリスが肥大します。
また、クリトリスはペニスと同じように包皮をかぶった包茎タイプと、反対に皮がむけて露出したタイプとがあります。
女性の場合、完全に包皮がかぶっていることが多く、勃起をするとめくれあがる仮性包茎、勃起をしても隠れている真性包茎のタイプに分かれます。
クリトリス包茎や、クリの包皮のむき方については、下記の記事が参考になりますよ。
無理に包皮をめくって刺激すると、その刺激が強すぎて痛い場合があります。愛撫の際、わざわざ包皮をめくって、亀頭を露出させる必要はなく、痛い場合はそのまま刺激をしましょう。
なお、クリトリスを触ったときに痛みを感じる原因や、気持ちいい触り方については下記の記事で確認できます。
クリトリスは女性によって大きさと形に個人差がかなりあります。しかし、クリトリスの感度は、その大きさや形とはなんら関係がないので心配はいりません。
「女性器がかゆい、痛い……」「女性器にはれやできものがある…」
こういう経験があると、もしかして性感染症(STD)にかかってしまったのかな?と不安に思う女性もいるでしょう。多くの場合、性感染症はコンドームの使用や、出血につながるような性行為を避けることで予防できます。
とはいえ、粘膜に近くデリケートな女性器周辺や外性器には、いつ何がきっかけで性感染症にかかってしまうのかわからないもの。いざというときに備えて、女性器に関する悩みの原因と、病院での受診が必要な目安を知っておきたいですよね。
ここでは、女性器のかゆみや痛み、はれやできものなどの症状が出た際に考えられる原因と、治療が必要な目安について解説します。
女性器周辺や外陰部(外性器)は、ムレやすく汗もかきやすいので、何かとかゆくなりがち。誰しも一度は、「あそこがかゆい……」という経験をしたことがあるでしょう。
しかし場合によっては、女性器周辺のかゆみが性感染症によるものということもあるかもしれません。
女性器周辺、外陰部(外性器)に「かゆみ」がある場合、その原因としては以下のようなものが考えられます。
~女性器周辺、外陰部(外性器)の「かゆみ」の原因~
下着:素材が合わないことが原因
ナプキン:ムレが原因
カンジタ症:真菌(かび)による炎症などが原因
トリコモナス膣炎:トリコモナス原虫が膣に侵入したことが原因
下着やナプキンが原因ならいいですが、性感染症が原因の場合は医療機関での診察が必要です。日常生活に明らかに影響が出るほどかゆかったり、かゆみ以外の症状も併発する場合は注意してください。
女性器にはれが起こるのは、主に外性器の小陰唇です。小陰唇は血管組織の数が多いので、大陰唇と比べると少しの刺激でもはれることがあるのです。
小陰唇のはれは、悪化すると痛みや水ぶくれなどにもつながります。激しい性行為やオナニーの直後にはれる場合は、愛撫のやり方を優しくすることではれを予防できるかもしれません。
しかしそれ以外の場合は、性感染症が原因のはれの可能性もあるので注意していきましょう。
~女性器周辺、外陰部(外性器)の「はれ」の原因~
外陰炎、外陰皮下膿瘍:細菌感染や膣カンジダなどの性感染症が原因
ヘルペス感染症:性行為時にヘルペスウィルスに感染したことが原因
バルトリン腺嚢腫(細菌感染):バルトリン腺に雑菌が入りこんで炎症が起きることが原因
接触性皮膚炎:かぶれが悪化したことが原因
毛嚢炎:毛穴内で細菌感染が起こり、炎症になったことが原因
過度な摩擦:性行為やオナニーの際に、女性器を摩擦しすぎたことが原因
小陰唇がはれる場合は、はれが3日以上継続するかどうかを確認しましょう。1~2日経っても小陰唇のはれが改善しない場合、病院で一度診てもらうのが安心です。
また、小陰唇のはれが悪化して強い痛みを伴う場合は、すぐに医者の診断にかかってください。
女性器周辺、外陰部(外性器)の痛みは、はれと併発することが多いです。痛みの原因もはれと共通するものが多くなっています。
なお、女性器に痛みがある際には、下記のような原因を疑ってみてください。
~女性器周辺、外陰部(外性器)の「痛み」の原因~
ヘルペス感染症:性行為時にヘルペスウィルスに感染したことが原因
バルトリン腺嚢腫(細菌感染):バルトリン腺に雑菌が入りこんで炎症が起きることが原因
過度な摩擦:性行為やオナニーの際に、女性器を摩擦しすぎたことが原因
皮下組織への感染:小さなできものによるはれや、溜まった膿などが原因
はれと同じで1~2日以上の間、症状に改善が見られない場合は医療機関で診てもらうのが賢明です。 また、「直近で性行為を経験していないけど痛い……」という女性も、不安に感じるようなら病院で一度診察してもらうと安心ですね。
女性器周辺、外陰部(外性器)にできものがある際には、どのような原因が考えられるでしょうか?ニキビのような見慣れたものと違った「できもの」があるなら、性感染症が原因となっているかもしれません。
なお原因の種類としては、以下のようなものが考えられます。
~女性器周辺、外陰部(外性器)の「できもの」の原因~
ヘルペス感染症:性行為時にヘルペスウィルスに感染したことが原因
尖圭コンジローマ:ヒトパピローマウィルスに感染したことが原因
皮下組織の硬結:摩擦による刺激、感染後に皮下組織が硬くなったことが原因
ニキビ:毛穴に皮脂がたまってアクネ菌が繁殖したことが原因
梅毒:梅毒トレポネーマに感染して発疹が出たことが原因
女性器にできものがある場合、痛みがあるかどうかや、大きさが増しているかどうかをチェックしてください。
もし上記にあてはまる場合は、早急に医者に診てもらって処置してもらうことが大切です。また女性器のできものについて、念入りに調べておきたい方は下記の記事も見てみてください。
女性生殖器は複雑な構造をしており、外からも見える外陰部(外性器)の形も人それぞれ。特に、外性器のなかでも小陰唇(びらびら)と大陰唇は、大きさの違いや左右差があり、決まった形はありません。
ただ違いがある分、「私の女性器って形が変なのかな?」「小陰唇のひだが大きい気がする……」のように、他人と比べて悩みを抱えてしまう女性も少なくありません。しかし、人と違うことは悪いことではありません。むしろ、個人差を「私らしい個性」と捉えて、自分の女性器の形に自信を持ってくださいね。
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日本産科婦人科学会専門医、一般社団法人日本女性医学学会会員。日本大学医学部卒業。川口市立医療センター、北里大学メディカルセンター産婦人科等に勤務。現在は六本木ヒルズクリニックにて診療を行っている。
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません